自社の社業の継続性
あしたば本舗は創業者の時代を含めると、50年を優に超える歴史を持つ。
私が前任者の後藤医師から引き継いでからも40年を超えた。
社業は引き継いだ当初は日の出の勢いの時もあったが、販売店の薬事法違反の
とばっちりで、大打撃を受け、倒産はしないが、長い間ジリ貧状態が続いている。
私の見通しの失敗で、バブルに踊らされ、多額の借金の返済に追い立てられ、
返済に行き詰まって、何度も窮地に立たされたが、何とか持ちこたえて、現在に
至っている。
あしたば本舗の取引先は、最初の頃は販売店が殆どで、個人の客は微々たる
ものだったが、今では個人客が90%近くを占めている。
故人だはあるが、通販に長けていて、とても優秀だった人に矢頭さんがいた。
矢頭さんは健康食品の寿命は5年程度だから、その間に次の新製品を発売しなければ
会社は行き詰まるとよく話していた。
だが、あしたば本舗はジリ貧状態を何十年も続けながら、今なお生き延びている。
今では会社というよりは、個人商店に近い状態で、後継者の目途も立たず、ただ
生き延びているだけの組織になってしまった。
ただ一つの長所は、倒産はしないこと。取引先に迷惑をかける心配のないことくらい。
これでは、自分をよくやったと、ほめられないね。
